香川土地家屋調査士会

【目的】

被災時の避難場所として指定されているコミュニティセンター(以下「コミセン」という。) を調査・測量し、防災情報とリンクした図面を作成する。

【経緯】

過去に洪水被害のあった地域にある木太コミセンの建物や敷地の外周壁等を測量し、建物図面・各階平面図を作成する。登記申請する場合の通常の図面に加えて、敷地のレベル、高松市公式ホームページの防災情報(QRコード)を記載し、防災情報とリンクした図面を作成する。 また、3Dスキャンの機械・ソフトを使用し、3Dデータを作成し、図面に3Dデータを閲覧できる情報(QRコード)も記載する。

※3 D データの静止画を使用

【目指すもの】

不動産登記の情報が地域の浸水時避難の手助けとなれることを目的とする。防災避難に役立つ情報を付加して建物の表題登記申請を提案させていただき、土地家屋調査士の職能や専門性が、市民生活の安定と向上にもつながることを広く知っていただきたい。

【事業経過と結果】

高松市木太コミセンの維持管理担当の高松市地域振興課を通じて高松市役所へ登記制度創造プロジ ェクトにおいて建物図面・各階平面図を作成する趣旨を説明し、令和2年12 月2日、同年12月7日に建物・外壁・レベル等の測量、3D観測を実施した。
高松市木太コミセンは未登記建物であるが、高松市地域振興課より登記申請までは必要ないとの回答があり、本プロジェクトにおいては、図面作成のみを行うものである。
12月2日に建物・外壁・レベル等の測量を行い、標高を記載する点については近傍のマンホールを観測し、標高(H)付けを行った。
また、12月2日、12月7日に3Dレーザースキャナー機器を使用し、コミセン外部のスキャン観測を行い、後日、3Dデータ(点群データ)を作成し、そのデータを利用してコミセンの外部状況を把握できる動画を作成した。
上記記載の調査・測量により、防災情報とリンクした成果図面を作成した。
※使用機器
・TrimbleSX10(高性能3Dレーザースキャナー)
・TS測量機器
協力:株式会社TS

【今後の展開】

本プロジェクトにおいて作成した図面に香川会HPの QRコードを記載し、香川会HP内に3Dデータを閲覧するためのYouTubeリンクを作成することを計画中である。

位置図